エクストレイルハイブリッド モード・プレミア vs ハリアーハイブリッド どっちが買い!?徹底比較

エクストレイルハイブリッド モード・プレミア vs ハリアーハイブリッド どっちが買い!?徹底比較
ファミリーユーザーを含めて、クルマ好きの間で高い人気を得ているジャンルがSUVだ。
格好良い外観で、広い車内空間により4名乗車も快適。余裕ある最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)で悪路の凹凸も乗り越えやすい。さらにラゲッジルームも広く、沢山の荷物が積めてアウトドアには最適なツールとなっている。そんな、様々な魅力の相乗効果によりSUVは人気を高めた。
そして、SUVの代表とも言える車種が「日産 エクストレイル」だろう。ミドルサイズのボディは運転がしやすく、2013年にフルモデルチェンジされた現行型は後席の居住性を向上させてファミリーユースがさらに快適となった。スポーティな外観や上質な内装も特徴的だ。
エクストレイルは、2015年4月にハイブリッドモデルが追加された。 「エクストレイルハイブリッド」は発売後約2ヶ月で受注台数が1万台に達するなど、売れ行きも好調に推移している。
この勢いに乗り、7月には「エクストレイル モード・プレミア」が追加された。日産の関連会社であるオーテックジャパンが手掛けたカスタムモデルで、専用デザインのパーツを数多く装着している。今回はエクストレイルハイブリッド2WDエマージェンシーブレーキパッケージで、2列シート(5人乗り)のモード・プレミアを取り上げる。価格は325万2,960円(4WDは+206,280円(税込)高)だ。
そして、エクストレイルのライバル車として比較する車種は「トヨタ ハリアー」。LサイズSUVのイメージがあるが、ノーマルエンジンはエクストレイルと同様に2リッターだ。今回はハイブリッドを搭載する「プレミアム」グレードを取り上げるので、搭載エンジンは2.5リッターとなる。価格は403万2,000円。

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/エクステリア比較

エクストレイルは試乗車がモード・プレミアとあって、外観はスポーティで上質。フロントマスクには専用デザインのバンパーを備える。ドアの下側などに装着されたガーニッシュ(装飾)は、ボディ同色に仕上げた。マフラーは専用タイプで2本備わり、外観は「エクストレイルのエアロ仕様」という感じになる。
アルミホイールは18インチ(225/60R18)。ほかのエクストレイルはすべて17インチだから、モード・プレミアは1インチアップの専用サイズになる。今回のデモカーには、ダンロップ グラントレック ST30が装着されていた。
一方、ハリアーの外観は上級SUVらしく豪華な印象だ。フロントグリルは半透明のレンズタイプで、スモークメッキの装飾を施した。ドアの下側にもメッキモールを装着するなど凝った造りとなっている。
ボディサイズはハリアーが大柄なイメージだが、意外に差はない。全長で40mm、全幅で15mmエクストレイルを上まわる程度だ。全高はエクストレイルが25mm高い。
外観の見栄えに影響を与えるのは、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)だろう。全長はエクストレイルが40mm短いのに、ホイールベースは逆で45mm上まわる。なのでエクストレイルは、ボディの四隅に4輪が踏ん張る塊感の強い外観となった。対するハリアーは、ボディが前後に張り出すオーバーハングが長い。ボディ形状としては古典的だが、伸びやかな印象を受ける。
表現を変えれば、エクストレイルはスポーティ指向で、モード・プレミアのアレンジがその雰囲気をさらに際立たせた。ハリアーはボディの前端と後端を長く伸ばすことで、豪華な印象を強めている。
エクストレイルハイブリッド モード・プレミア vs ハリアーハイブリッド どっちが買い!?徹底比較

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/内装比較

エクストレイルのベースグレードはシートと荷室に防水加工が施されているが、モード・プレミアでは雰囲気が一変。シートはストーンホワイトとブラックの本革になり、フロアや荷室にカーペットを装着した。外観のイメージと同様、スポーティで洗練された仕上がりを見せる。
一方、ハリアーは豪華さを前面に押し出している。インパネにはステッチの入った合成皮革が使われ、装飾類も多い。シート生地はファブリックと合成皮革の組み合わせで、クラウンのSUV仕様という雰囲気を感じる。メーカーオプションで本革シートを選ぶことも可能だ。
両車ともに質感を重視するが、内装のテイストはかなり違う。エクストレイルはヘビーな使い方も可能な室内空間に本革シートなどを装着して、リゾートホテルのようなリラックス感覚を生み出した。ハリアーは日本車的な高級感を重視して、価値観はセダンに近い。SUVでありながら一種の格式を感じさせる。

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/居住性比較

居住性については、両車とも空間効率が高い。フロントシートはサイズに余裕を持たせ、快適な座り心地に仕上げられている。
後席についても、頭上や足元の空間は広い。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先空間は、エクストレイルが握りコブシ3つ分、ハリアーは2つ半だ。頭上にはエクストレイルが握りコブシ1つ半、ハリアーは1つ分の余裕がある。
エクストレイルはハリアーに比べてホイールベースが長く、全高も高いために後席の居住性が優れている。

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/動力性能・走行安定性比較

エクストレイルハイブリッドの動力性能は、2リッターエンジンの特性が生かされている。
発進してからモーター駆動のみで走る距離は短いが、その分だけ運転感覚は自然だ。そして巡航状態に移れば、減速時に充電された電気を使ってモーター駆動だけで走るシーンも多い。この時には当然ながらガソリンは消費されず、燃費を向上させられる。
一方、ハリアーハイブリッドはモーターの駆動力が高い。このあたりはトヨタが手掛けるハイブリッド車の特徴だ。
エクストレイルが現行型になって、大幅に進歩した機能のひとつが走行安定性だ。ボディ剛性を向上させ、ホイールベースも拡大されたために4輪の接地性が高まった。高重心のSUVではあるが、直進時、旋回時ともに安定した動きを見せる。峠道などに乗り入れても、扱いにくさを感じさせない。
特にモード・プレミアは18インチにサイズアップされたタイヤを装着するため、操舵に対する反応が適度に機敏になった。
対するハリアーは、エクストレイルに比べると旋回時や車線変更におけるボディの傾き方が少し大きい。後輪の接地性に不満はなく、安心感は削がれないが、車両をゆったりと動かしている印象だ。
こういった挙動の変化を見ても、エクストレイルは「スポーティ」、ハリアーは「豪華指向」といった性格の違いを感じる。
エクストレイルハイブリッド モード・プレミア vs ハリアーハイブリッド どっちが買い!?徹底比較

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/安全・快適装備比較

エクストレイル モード・プレミアでは、すべての仕様にわたって「エマージェンシーブレーキ」が標準装着されている。
単眼カメラを使った衝突回避の支援機能で、時速80km以下で危険を検知すると緊急自動ブレーキを作動させることも可能だ。カメラ方式だから車線の逸脱警報なども行う。さらにオプションでは、後方を走る車両を検知して、ドライバーに警報を発する機能も装着できる。
一方、ハリアーは、ミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムをグレードに応じて標準装着、あるいはメーカーオプションとして設定した。
この応用技術として、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも装着される。またプレミアム以上のグレードには、カメラをセンサーとして使うレーンディパーチャーアラートを装着。車線を逸脱すると警報を発し、同時に元の車線へ戻るようにステアリングの操作を支援する。

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/グレード構成・価格比較

エクストレイルハイブリッド モード・プレミア2WDの価格は、先に述べたとおり325万2,960円。ベースになった20Xハイブリッドエマージェンシーブレーキパッケージに比べると44万8,200円高い。
プラスされる装備は、外装ではLEDデイタイムランニングライト(オプション価格は4万8,600円)、フォグランプ(同2万8,400円)、ここからは筆者の見立てだが、アルミホイールの18インチ化、専用フロントバンパー、デュアルエキゾーストマフラー、外装パーツのボディ同色化などがあり、以上を合計すると約24万円に換算される。
一方、内装ではシート生地を本革にグレードアップ。
カーペットインテリア、アルミ調のフィニッシャーも装着した。この換算額は、同じく筆者の見立てで本革シートが18万円、カーペットインテリアなどが4万円というイメージだ。となれば以上を合計して、筆者の査定方法で計算すると46万円といったところだ。特別感の高い内外装を考えれば、買い得な価格設定となる。
ハリアーハイブリッドの価格は、プレミアムが前述の403万2,000円。価格が最も安いグランドでも371万3,143円で、これにプリクラッシュセーフティシステムを加えると384万9,223円になる。ハリアーハイブリッドは内外装を上質に仕上げ、乗り心地も快適だが、その分だけ価格も約60万円(4WD同士の比較なら約39万円)は高い。

エクストレイル モード・プレミア vs ハリアー/総評

車両のイメージでいえば、エクストレイルはミドルサイズ、ハリアーはLサイズだが、実際の寸法は先に述べたとおりほとんど変わらない。さらに後席の頭上や足元の空間は、エクストレイルが広い。現行型になって、エクストレイルは意外に成長した。
そしてこの成長に合わせるべく、内外装を上質化したのがモード・プレミアと考えれば理解しやすいだろう。ボディ同色で仕上げられた外観、専用にデザインされたフロントマスクと18インチアルミホイール、さらに2トーンの本革内装を備えたことにより、優れたオフロード性能を発揮するエクストレイルが、車両全体の印象を都会的な方向に発展させた。「アウトドア×都会=リゾート」が、エクストレイル モード・プレミアのユーザーから見た商品特性だろう。
一方、ハリアーはアウトドアの要素をほとんど持たず、徹底的に都会的で艶っぽい。日本向けに開発されたこともあり、Lサイズセダン的なフォーマル感覚を備える。
最近はダウンサイジングがクルマ選びのキーワードになっているが、クルマ好きとしては、300~400万円へのアップサイジングも楽しんでみたい。その時に格好の選択肢となるのが、今回取り上げた上質なSUVだと思う。

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