
三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ どっちが買い!?徹底比較
コンパクトカーにも背の高い車種などいろいろなタイプがあるが、その本質は「運転のしやすさ」と「経済性」だ。
文字どおりコンパクトで視界に優れているボディは、初心者ドライバーでも運転がしやすい。また、全高が1,500mm以下の5ナンバー車であれば大半の立体駐車場を利用できるから、ショッピングにも便利だ。
経済性としては、燃費性能・税金・車体価格の安さが重要。その上で優れた安全性を備えていることも大切だ。
こういった条件も考慮して、今回はエクステリアがスタイリッシュになった三菱の新型「ミラージュ」と日産を代表するコンパクトカー「マーチ」の2車種を比べてみよう。
どちらのモデルも運転がしやすく、燃費に優れており価格も安く抑えられていることが特徴だ。
エクステリア比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
ミラージュのボディサイズは、全長が3,795mm、全幅が1,665mm、全高が1,505mmとコンパクトカーの中でも小さな部類に入る。
2015年12月のマイナーチェンジによりフロントフェイスにメッキパーツがあしらわれるなど、よりスタイリッシュな外観となった。
マーチのボディサイズは、全長はミラージュよりも30mm長く3,825mm、全幅は1,665mmと等しく、全高は10mm高い1,515mmとほぼ同じ大きさ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も両車とも2,450mmと等しく、格好のライバル同士だ。
ミラージュは骨太感のある外観が特徴で、マーチはフェンダーなどに丸みを持たせて柔和な印象に仕上げられている。
インテリア比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
インパネなどの内装は、どちらも操作性と視認性を重視。
メーターは大径で見やすく、エアコンのスイッチは比較的高い位置に装着されて操作がしやすい。エアコンの吹き出し口がカーナビ画面の上側にあることも共通だ。
質感は売れ筋グレードで見るとミラージュが少し上質だが、マーチも最上級のGにオートエアコンをオプション装着すると、インパネの中央に光沢のあるブラックのパネルが備わる。どちらも見栄えにも配慮されている。
ATレバーは両車とも床から伸びているフロア式で、操作感覚が馴染みやすい。ミラージュはジグザグのゲート式シフトのためレバーに触れただけでシフト位置が分かりやすい。
シート比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
まず、前席の居住性については両車とも頭上の空間に十分な余裕があって、コンパクトカーでありながらも窮屈に感じない。快適性はほぼ互角といえるだろう。
後席はコンパクトカーとあってさすがに広くはない。身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る同乗者の膝先空間は両車とも握りコブシ1つ分のみ。だが、それでも後席に座った乗員の足が前席の下に収まりやすく、大人4名の乗車を妨げることはない。
また、後席はミラージュが僅かだが快適だ。マーチよりも床と座面の間隔に余裕を持たせており、腰が落ち込んだ座り方になりにくい。さらに、座面の柔軟性もミラージュが勝っており前側を少し持ち上げていて大腿部が離れにくい。
全長が3,800mm前後のコンパクトカーは基本的に2名乗車向けに開発されるが、長距離の移動でなければファミリーカーとして使える実用性は十分に備えている。

動力性能比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
エンジンは両車とも直列3気筒の1.2リッターを搭載。ミラージュは最高出力が78馬力(6,000回転)、最大トルクは10.2kg-m(4,000回転)。マーチは79馬力(6,000回転)/10.8kg-m(4,400回転)と数値上はほぼ互角。ATは両車ともに無段変速式のCVTだ。
両車を比較試乗すると、エンジン回転が低い状態ではミラージュに若干の余裕がある印象を受けた。車両重量が50kgほど軽く、最大トルクの数値は下がるものの低回転域で発生させているためだ。
とはいえ、マーチとの差はそこまで大きくはなく加速力は同じレベルといえる。どちらも車両重量が軽自動車並に軽いため、約2倍の排気量によって加速力は活発で余裕もある。
今は軽自動車が新車販売されるクルマの40%近くを占めているが、ターボの力を借りずに加速が得られるのは軽よりも排気量の大きいコンパクトカーのメリットだろう。
走行安定性比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
ミラージュは2015年12月のマイナーチェンジにより、足まわりに変更が加えられた。前後のショックアブソーバーの減衰力が見直され、前側はスプリングの硬さも変えている。足まわりの取り付け剛性も高められた。
そして前輪側のストラット式サスペンションには、スタビライザー(ボディの傾き方を制御する棒状のパーツ)が装着される。後輪側はトーションビーム式だから、構造的にスタビライザーの効果を併せ持つ。
装着されるタイヤは15インチ(175/55R15)で、試乗車が履いていたのはブリヂストン ポテンザ RE050A。ベーシックなコンパクトカーでは珍しく、スポーティな銘柄が装着されている。
これらの相乗効果により、1.2~1.3リッターエンジンを搭載したコンパクトカーとしては走行安定性は良好。4輪の接地性にも不満はなく、姿勢の変化が穏やかに進むので運転がしやすく不安は感じにくい。パワーステアリングの手応えも適度で、路面の状況が分かりやすい。
マーチは、カーブに入る時にハンドルを切り込むとボディがやや唐突に、大きめに傾く。危険の回避を想定して、ハンドルを切り込みながらアクセルペダルを戻すような操作をすると、後輪の接地性も下がりやすい。
こうなる背景には足まわりの取り付け剛性なども影響しているが、一番の原因は先に述べた「スタビライザーを装着していない」ことだ。ボディの傾き方を積極的に制御しにくいため、唐突に「フラッ」と傾く動きが強まってしまっている。
ちなみにマーチの場合、スタビライザーを装着するのはチューニングを受けた「マーチNISMO・S」のみ。「マーチNISMO・X」はスプリングとショックアブソーバーが変更されているもののスタビライザーは備えていない。
マーチは比較的良く曲がるものの、タイミングが少し遅れ気味にボディの傾き方が拡大する。そこで何らかの理由でドライバーが不用意な操作をすると、後輪を中心に挙動を乱しやすい。
なので前輪にスタビライザーを装着し、足まわりの取り付け剛性を高めるなどミラージュと同様の変更が施されれば、走りのバランスも向上するだろう。
マーチの試乗車が装着していたタイヤは14インチ(165/70R14)で、銘柄はファルケン・シンセラSN831。コンパクトカーのタイヤとしては標準的だ。

装備・価格比較/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
装備については、ミラージュが「e-Assist」として、赤外線レーザー方式の緊急自動ブレーキを標準装備している。
「e-Assist」は時速30km以下で走行中に衝突の危険を検知すると、ブザーで警告しながらブレーキが作動。また、停車中に4m以内の壁などに向かってアクセルペダルを深く踏み込んだ際、誤操作と判断してエンジン出力を絞る機能も備えられている。
対するマーチには、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備はまだ用意されていない。
価格はミラージュGが、e-Assist、ディスチャージヘッドランプ、オートライト、キーレスオペレーション、アルミホイールなどを装着して「148万5,000円」。
マーチGは、インテリジェントキー、オートライトなどを備えて「155万7,360円」。装備と価格のバランスを見てみると、ミラージュが割安に抑えられている。
総合評価/三菱 新型ミラージュ vs 日産 マーチ
ミラージュは2015年12月にマイナーチェンジを行ったこともあり、ライバル車の動向を見据えて安全装備を充実させ、価格は割安に抑えた。
1リッターエンジンを廃止して1.2リッターのみとしたのも、総合的な商品力を高めるためだ。
その点でマーチは、同じ日産のノートと違って緊急自動ブレーキが付かず、積極的な改良を受けていない。とはいえマーチはボディがコンパクトで視界に優れ、運転のしやすいコンパクトカーだ。
現状で買い得度を比べると、マイナーチェンジで商品力を大幅に強化したミラージュが勝る。だが、マーチもノートとは違う使いやすさを備えた素性の良いクルマなので、埋もれさせるのは惜しい。
安全装備の充実、走行安定性の向上などのテコ入れを行って欲しいと願う。








































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