トヨタ エスクァイア vs. トヨタ アルファードどっちが買い!?|トヨタの上級ミニバンを徹底比較!

トヨタ エスクァイア vs. トヨタ アルファードどっちが買い!?|トヨタの上級ミニバンを徹底比較!

トヨタのミニバン、エスクァイアとアルファード、似てるけど結局どっちが買いなんだ!?

2017年7月にマイナーチェンジを受けたトヨタ エスクァイアは、従来以上に内外装が豪華になった。特にフロントマスクの雰囲気は、キメの細かいグリルの形状などが、同じトヨタの高級ミニバンであるアルファードに似ている。エスクァイアのメッキは縦基調、アルファードは横基調で仕上げられ、両車ともに存在感が強い。
そこでエスクァイアアルファードを比べることにした。ただしこの2車種ではサイズも価格も異なるから直接比較は難しい。そのため、「エスクァイアがアルファードにどこまで迫れるか」という点を重点的に見ていきたい。

ボディサイズ/視界/取りまわし性比較|エスクァイア vs. アルファード

トヨタ エスクァイア HYBRID Gi“Premium Package”トヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)
■勝者:エスクァイア
--
ボディサイズは、エスクァイアの全長が4695mm、全幅は1695mmで5ナンバーサイズに収まる。アルファードはグレードによって異なるが、標準ボディが4915mm/1850mmで圧倒的に大きい。当然に外観のボリュームはアルファードが勝る。
しかしフロントマスクを中心にしたデザインの見栄えは、互角に近い水準に達している。フェンダーなどボディサイドの面構成は、3ナンバーサイズのアルファードが勝るが、エスクァイアの質感もさほど見劣りしない。
視界は、サイドウインドウの下端を低く抑えたエスクァイアの方が優れている。最小回転半径もエスクァイアはボディが小さいため5.5mに収まるが、アルファードは5.6~5.8m。アルファードの大柄な割には小回りが利いてそれなりに運転しやすいが、やはりエスクァイアの取り回し性には敵わない。

内装のデザイン/操作性/視認性比較|エスクァイア vs. アルファード

アルファード HYBRID Executive Lounge内装色:フラクセン
■勝者:アルファード
--
内装の質感は両車ともグレードによって差があるが、エスクァイアのGiプレミアムパッケージは、よりアルファードに近い豪華さになる。インパネの幅は全幅がワイドなアルファードが広く、ボリューム感で圧倒するが、造り込みではエスクァイアも悪くない。
インパネの操作性は、左端のスイッチなど、エスクァイアの方が手に近く操作し易い。メーターの視認性は同水準だ。

1列目・2列目・3列目の居住性比較|エスクァイア vs. アルファード

トヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)フロントシート運転席フロントシート
■勝者:アルファード
--
居住性は、明らかにアルファードが快適だ。
1列目は座り心地で差が付く。アルファードは座面が柔軟で、乗員の体が少し沈んだところでしっかりと支える。背もたれの高さも十分にあり、肩まわりのサポート性が良い。これに比べてエスクァイアは、座り心地、サポート性ともにアルファードに負ける。
2列目はさらに差が開く。アルファードはベーシックな2.5X、ハイブリッドXのセパレートシートでも、手動式オットマンを装着して膝から先を支えられる。前後のスライド量も長く、3列目に乗員が座っていない時には足元空間をタップリと確保できるため、座り心地も快適だ。一方エスクァイアにはオットマンが付かないため、座り心地も見劣りする。
3列目は、意外にもエスクァイアが優れており、5ナンバーサイズのミニバンとしては快適に仕上がっている。床と座面の間隔に余裕を持たせたため、足を前方に投げ出す姿勢になりにくい。その点でアルファードは投げ出し気味に座るが、足元空間が抜群に広い。
身長170cmの大人6名が乗車した場合、エスクァイアは2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分にすると、3列目の乗員の膝先も同様に握りコブシ2つ分だ(ノーマルエンジン車)。対するアルファードは、2列目の膝先を握りコブシ3つ分に広げても、3列目の膝先には3つ半のゆとりがある。
つまりアルファードは1・2列目の座り心地、3列目の足元の空間でエスクァイアに勝っている。
5:5分割スペースアップサードシートゆっくりくつろげるキャプテンシート最大810mmもの超ロングスライドを実現ワンタッチスペースアップサードシート




トヨタ エスクァイア vs. トヨタ アルファードどっちが買い!?|トヨタの上級ミニバンを徹底比較!

乗降性比較|エスクァイア vs. アルファード

■勝者:エスクァイア
--
エスクァイアの床面地上高は、姉妹車のヴォクシー&ノアと同じだ。スライドドアの部分で360mmに抑えた。その点でアルファードは450mmと高いため若干乗りづらい。
アルファートは現行型でプラットフォームを刷新しており、開発者は「床を下げることも可能だったが、乗員の見晴らし感覚を優先して、あえて高く設定した」という。このあたりが良くも悪くもアルファードらしさだろう。乗降性や走行安定性で不利になるのを承知で、わざと床を高く設定した。周囲を走る車両を見降ろすような優越感の伴う運転感覚を重視したからだ。
アルファードは床を高くしたことで、小さなサイドステップを介して乗り降りする。アルファードは主にドライバーの優越感のために乗降性と走行安定性を犠牲にしたが、エスクァイアはサイドステップを使わずに乗降できるため、家族で乗るには利便性が高く、ユニバーサルなデザインになっている。

荷室比較|エスクァイア vs. アルファード

■勝者:アルファード
--
荷室を拡大する時は、両車とも3列目のシートを左右に跳ね上げる。
エスクァイアはレバー操作だけで自動的に跳ね上がるようにした。アルファードもスプリングを内蔵するが、シート本体が重いこともあってアシストにとどまる。それでも軽く持ち上がる。
3列目を跳ね上げて2列シートにした時の荷室容量は、ボディサイズの大きなアルファードが広い。

走行安定性・運転し易さ比較|エスクァイア vs. アルファード

エスクァイア トヨタ エスクァイア HYBRID Gi“Premium Package”
■勝者:エスクァイア
--
走行安定性はエスクァイアが勝る。
アルファードも悪くないが、ボディが重く足まわりの設定は乗り心地を重視したから、エスクァイアに比べると運転感覚が全般的に鈍い。特にカーブで危険を回避するような場面では、大きめにボディが傾き、後輪の接地性が物足りない印象になる。
その点でエスクァイアは、峠道などでは走りやすく感じる。曲がる性能というよりも、ボディの軽さによる運転のしやすさで差が生じている。安定性が高いとはいえないが、車両全体のバランスは取れていて違和感なく運転できる。

動力性能・エンジンフィーリング比較|エスクァイア vs. アルファード

エスクァイア トヨタ エスクァイア HYBRID Gi“Premium Package”
■勝者:アルファード
--
車両重量はアルファードの方が重いが、それ以上にエンジン性能が異なる。排気量はエスクァイアが直列4気筒の2リッターと1.8リッターのハイブリッド、アルファードは直列4気筒の2.5リッター、V型6気筒の3.5リッター、ハイブリッドは直列4気筒の2.5リッターになり、動力性能に余裕がある。特に高速道路や峠道の登坂路ではアルファードの方が力強い。
エスクァイアは、多人数で乗車すれば高速道路の登坂路などで力不足を感じる場面もあるかもしれないが、市街地ではほとんど不満を感じない。走行安定性と同様、車両全体のバランスは取れている。
遮音性能も異なり、アルファードは2.5リッターのノーマルエンジンでも、相当に深くアクセルペダルを踏み込まない限り4気筒エンジンのノイズを伝えない。

乗り心地比較|エスクァイア vs. アルファード

■勝者:アルファード
--
エスクァイアの足まわりは、スプリングやショックアブソーバーを含めてヴォクシー&ノアと共通だ。ハイブリッドは少し快適だが、ミドルサイズミニバンの枠内に収まる。
これに比べるとアルファードは、乗り心地が柔軟で路上の細かなデコボコを伝えにくい。段差もしっかりと受け止める。アルファードの足まわりはヴォクシーと併せて専用に開発され、前輪は独立式のストラットでエスクァイアと同じ形式だが、後輪は異なる。エスクァイアは車軸式のトーションビームだが、アルファードは独立式のダブルウイッシュボーンだ。クラウンのロイヤルサルーンに通じる乗り心地に仕上げた。
トヨタ エスクァイア vs. トヨタ アルファードどっちが買い!?|トヨタの上級ミニバンを徹底比較!

安全性能比較|エスクァイア vs. アルファード

■勝者:エスクァイア
--
エスクァイアに搭載される、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備は、Toyota Safety Sense C(トヨタセーフティセンスC)だ。単眼カメラとミリ波レーダーを採用しているが、歩行者は検知できない。それでも路上の白線を読み取ることで車線逸脱警報、ロー/ハイビームの自動切り替えなどを行うことができる。
一方のアルファードは。ミリ波レーダー方式を採用しており、車両に対しては高速域でも緊急自動ブレーキを作動できるが設計は古い。単眼カメラも装着するが、ロー/ハイビームの自動切り替えに使われているだけで、車線逸脱の警報機能はない。アルファードの現行モデルは2015年にデビューしており、既に3年目に突入している。高級モデルに相応しい機能向上にも期待したいところだ。

燃費性能比較|エスクァイア vs. アルファード

■勝者:エスクァイア
--
燃費性能はボディが軽く、排気量の小さなエスクァイアが勝る。ノーマルエンジンの場合、エスクァイアの2LモデルはJC08モード燃費が16km/Lだ。アルファードは2.5Lモデルが11.6km/Lになる。数値上はアルファードの燃料代はエスクァイアの1.4倍ということになる。
ハイブリッドモデルの燃費は、アルファードが後輪をモーターで駆動する4WDになるから直接比較はしにくいが、数値はエスクァイアが23.8km/L、アルファードは18.4km/Lだ。単純に計算すると、アルファードの燃料代はエスクァイアの1.3倍となる。
比率の違いを見ると、エスクァイアは特にノーマルエンジンで有利になる点がポイントだ。

グレード構成と価格の割安感比較|エスクァイア vs. アルファード

エスクァイア フロントバンパートヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)フロントバンパー
■勝者:エスクァイア
--
機能と価格のバランスが割安なのはエスクァイアだ。
アルファードはボディサイズ、内外装の質感、エンジンなどの違いから価格が高まり、さらに車両のイメージも考えると、比較的安価なグレードは選びにくい。多くのユーザーが、少なくともエアロパーツを備えた2.5LのS(357万8727円)以上にしたいと考えるだろう。
そうなるとヴォクシー&ノアとの共通化を増やしてコスト低減を図り、ライバル車との競争に勝つべく価格を割安にしたエスクァイアが勝る。アルファードでは強力なライバル車がいないことも、価格を高めた理由となる。

総合評価|エスクァイア vs. アルファード

トヨタ エスクァイア HYBRID Gi“Premium Package”トヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)
■勝者:アルファード
--
装備が同等のグレード同士で比べて、アルファードの価格はエスクァイアに比べて50~60万円高い。この金額で明確に差が付くのは、クルマの基本的な機能だ。
動力性能/走行安定性/乗り心地/居住空間と荷室の広さ/シートの座り心地はアルファードが勝る。これらの要素を重視するなら、アルファードを選んだ方が良い。
逆に、機能的にはエスクァイアでも満足できて、「主に見栄えを良くしたい」人は、アルファードまでグレードアップする必要はない。エスクァイアで十分だ。その方が機能や装備と価格のバランスでも割安になる。
ただし商品の魅力として、エスクァイアはもう少しバランスを整えるべきだ。見栄えはヴォクシー&ノアに比べて上質だが、運転すると乗り心地が同じだから、見掛け倒しというかアテがはずれた印象を受ける。せめてショックアブソーバーくらいは、ヴォクシー&ノアとは別の少しコストの高いタイプを装着しても良いだろう。
例えばトヨタブランドのSAIとレクサスHS250hは、ボディなどの基本部分は同じだが、ショックアブソーバーはメーカーも違う。エスクァイアは「小さな上級ミニバン」の雰囲気を感じさせるのに、いまひとつ徹し切れていない。「内外装が豪華に見えれば、それで満足するんでしょ」という、少々ユーザーを見くびったコスト優先の商魂も見え隠れする。
トヨタが提唱する「もっといいクルマづくり」とは、外観を見て、車内に入り、運転をするという、すべての過程で期待を裏切らない商品開発だろう。話を遡ると、1960~1970年代のモータリゼーションにおけるトヨタは、そういうクルマ造りでシェアを伸ばした。「販売のトヨタ」は商品開発部門には屈辱的な表現と受け取られがちだが、ダメなクルマを販売会社の力で売ったワケではない。
いろいろと批判も多かったが、さまざまな機能のバランスが取れていた。つまり「もっといいクルマづくり」の実現は原点回帰にあり「リボーン」とは逆だ。
エスクァイアとアルファードを比べたら、今のトヨタの真実が見えてきた。
リアコンビネーションランプトヨタ エスクァイア HYBRID Gi“Premium Package”インテリア内装色(バーガンディ&ブラック)トヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)トヨタ アルファード ハイブリッド Executive Lounge(エグゼクティブ・ラウンジ)インテリア

トヨタ エスクァイアとトヨタ アルファードの主要スペック

トヨタ エスクァイア /アルファード 主要スペック
主要諸元エスクァイア ハイブリッド Gi“Premium Package”アルファード ハイブリッド G“Fパッケージ”
新車価格3,358,800円5,356,800円
JC08モード燃費23.8km/L18.4km/L
駆動方式2WD4WD
乗車定員7名7名
全長4,695mm4,915mm
全幅(車幅)1,695mm1,850mm
全高(車高)1,825mm1,895mm
車両重量1,620kg2,180kg
ホイールベース2,850mm3,000mm
エンジン種類直列4気筒直列4気筒DOHC
排気量1,797cc2,493cc
エンジン最高出力73kW(99PS)/5,200rpm112kW(152PS)/5,700rpm
エンジン最大トルク142N・m(14.5kgf・m)/4,000rpm206N・m(21.0kgf・m)/4,400~4,800rpm
トランスミッション電気式無段変速機電気式無段変速機
モーター最高出力60kW(82PS)105kW(143PS)
モーター最大トルク207N・m(21.1kgf・m)270N・m(27.5kgf・m)
リアモーター最高出力-50kW(68PS)
リアモーター最大トルク-139N・m(14.2kgf・m)

コメント