ホンダ 新型シャトル vs トヨタ カローラフィールダー どっちが買い!?徹底比較

ホンダ 新型シャトル vs トヨタ カローラフィールダー どっちが買い!?徹底比較

今や貴重な「国産ステーションワゴン」対決!

ホンダ 新型シャトルトヨタ 新型 カローラフィールダー ハイブリッド G "AEROTOURER(エアロツアラー)"
2015年5月に登場した「ホンダ シャトル」は、5ナンバーサイズのコンパクトなワゴン。
フィットをベースに開発され、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2,530mmで共通だが、全長は445mm長い4,400mmとした。後席の後部には広い荷室が備わる。
エンジンは直列4気筒の1.5リッターを搭載。ノーマルタイプとハイブリッドが選べる。なお、シャトルは2015年5月15日に新型車解説、5月27日には試乗レポートを掲載しているので、そちらもぜひ併せてご覧いただきたい。
シャトルのライバル車は「トヨタ カローラフィールダー」。カローラアクシオと基本部分を共通化したコンパクトワゴンになる。カローラフィールダーのエンジンはノーマルタイプが1.5リッターと1.8リッターで、1.5リッターのハイブリッドも用意されている。
今はミニバンに押されてワゴンの売れ行きが下がり、北米市場でも需要は激減。そのため、国産ワゴンの車種数も大幅に減ってしまった。1.5リッターエンジンを搭載するコンパクトワゴンは貴重な存在だ。

シャトル vs カローラフィールダー/エクステリア対決

シャトルのボディサイズは、全長が4,400mm、全幅は1,695mm、全高は1,545mm(前輪駆動の2WD)。カローラフィールダーのサイズもほぼ同じで、全長は10mm長く、全幅は等しい。
全高はルーフレールを持たない2WD仕様は1,465~1,475mmに収まり、シャトルに比べて70~80mm低い。ホイールベースはシャトルが2,530mm、カローラフィールダーは70mm長い2,600mmとなる。
ホンダ 新型シャトルトヨタ 新型 カローラフィールダー 1.5 G "WxB"
この寸法の違いは、ボディの見え方にも影響を与えた。シャトルは全長に対してホイールベースが短いため、オーバーハング(前後輪からボディが前後に張り出した部分)が長い。加えて全高が1,500mmを大幅に超えるため、外観がミニバン風というかズングリした印象だ。
一方、カローラフィールダーはワゴンの典型的なスタイル。セダンのカローラアクシオがベースだから、ボンネットの角度も水平に近く、スマートに見える。2015年3月のマイナーチェンジではフロントマスクを刷新。迫力を増したためにボディサイドとのバランスは良くないが、シャトルに比べるとワゴンらしさは濃厚だ。
こういった見栄えに優劣はないが、後方の視界はカローラフィールダーが勝る。シャトルはサイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げたから、斜め後方の視界を悪化させた。
最小回転半径は、両車とも基本グレードは4.9m。16インチタイヤ装着車はシャトルが5.2m、カローラフィールダーは5.5mまで拡大する。視界と併せて取りまわし性に注意したい。
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シャトル vs カローラフィールダー/インテリア対決

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先代型のフィットシャトルは、インパネのデザインも先代フィットと共通化していた。
しかしシャトルは、現行フィットと同じプラットフォームを使いながらも、インパネのデザインが異なる。ソフトパッドを多用するなど、上級クラスのワゴンという位置付けを明確にした。質感はミドルサイズワゴンに近い。
一方、カローラフィールダーは2012年5月の登場時点では質感に不満があったが、その後の改良で洗練させた。両車の質感は互角に近いが、インパネの中央部分についてはシャトルに新鮮味を感じる。
操作性は、カローラフィールダーがエアコンのスイッチを高い位置に装着して操作性が良い。シャトルはデザインは新しいが、エアコンスイッチの位置が少し低めだ。また、シャトルハイブリッドのATレバーも、若干の慣れを要する。
内装のデザインや操作性は互角だ。

シャトル vs カローラフィールダー/居住性対決

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前席は、シャトル、カローラフィールダーともに頭上と足元の空間に余裕がある。座り心地もコンパクトワゴンとしては快適。優劣を付けにくい。
後席はシャトルが快適。理由は足元空間が広いためだ。身長170cmの大人4名が乗車して後席に座る同乗者の膝先空間は、シャトルが握りコブシ2つ半、カローラフィールダーは握りコブシ2つ分になる。
頭上空間もシャトルは握りコブシ1つ半、カローラフィールダーは1つ分だ。
さらに座り心地も、シャトルは座面のボリューム感で少し勝る。カローラフィールダーも4名乗車の実用性を備えるが、快適性の優劣を競えば、後席の違いでシャトルが快適に感じられる。
なので居住性はシャトルの勝ちだ。
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シャトル vs カローラフィールダー/動力性能対決

ホンダ 新型シャトル G(1.5L i-VTEC)トヨタ 新型 カローラフィールダー 1.5 G "WxB"
・1.5リッターノーマルエンジン
シャトルの方が少し力強い印象だが、あまり大きな違いはない。カローラフィールダーも、実用回転域の駆動力を上手に使っている。ただし高回転域まで回した時は、シャトルの加速感が活発だ。
ちなみにシャトルのノーマルエンジンは最高出力が132PS(6,600rpm)、最大トルクは15.8kg-m(4,600rpm)。カローラフィールダーは、2WDの場合、109PS(6,000rpm)/13.9kg-m(4,400rpm)になる。
数値だけを見るとシャトルが圧倒的に有利だが、運転感覚はそうでもない。車両重量はシャトルが1,130kg、カローラフィールダーが1,140kgで同等だ。
カローラフィールダーでは1.8リッターエンジンも選べるが、価格がハイブリッドと同等の221万4,000円に達することもあり、ほとんど売れていない。
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・1.5リッターハイブリッド
加速感はカローラフィールダーが滑らかで快適に感じられる。それは主にトランスミッションの違いだ。
カローラフィールダーは、トヨタのハイブリッド特有の無段変速で加速感を滑らかに仕上げた。ホンダのハイブリッドは、2組のクラッチを使った7速DCTと呼ばれる有段変速式ATを採用する。
フィットハイブリッドが最初に搭載した頃に比べて変速の仕方が改善されたが、エンジンを停止させたモーター駆動のみの走行中にアクセルペダルを踏み増して、エンジンが再始動した時などは若干のショックを伴う。両車とも使用時の違和感はほとんどないが、ハイブリッドのフィーリングはカローラフィールダーが勝る。

シャトル vs カローラフィールダー/走行安定性対決

ホンダ 新型シャトル G(1.5L i-VTEC)トヨタ 新型 カローラフィールダー 1.5 G "WxB"
カーブを曲がる性能の高さは、シャトルが優れている。
ノーマルエンジン、ハイブリッドともにボディを内側へ向けやすく、旋回軌跡が拡大しにくい。その分だけ走行状態によっては後輪の横滑りを誘発する面もあるが、車両の動きに安定感が伴うから扱いにくさは感じない。
カローラフィールダーは、一般的な日本車の設定だ。操舵に対する反応が少し鈍く、シャトルに比べると曲がりにくく感じる。その代わりに危険回避時を含めて後輪の踏ん張り感は強い。走りの質はさほど高くないが、運転はしやすく無難な設定だ。
総合的に見れば、走行安定性はシャトルが勝る。

シャトル vs カローラフィールダー/乗り心地対決

シャトルは1.5リッタークラスのエンジンを搭載するコンパクトな国産5ナンバー車の中では、乗り心地が優れた部類に入る。少し硬めに感じるが、路上の段差を乗り越えた時のショックなどを小さく抑え込んだ。
特にハイブリッドXと同Zは、振幅感応型ダンパー(細かなデコボコは受け流し、大きな入力はしっかりと受け止めるショックアブソーバー)を採用して、乗り心地を重厚に仕上げた。
ボディ剛性を高めたことも、走行安定性と併せて乗り心地にも良い影響を与えている。
カローラフィールダーは、シャトルに比べて乗り心地が少し粗い。それでも発売当初に比べると、スポット溶接の箇所を増やすなどの改善を受け、快適性を向上させた。タイヤの違いでは、15インチよりも、16インチの方が引き締まり感があって快適だ。
総合的に見ると乗り心地はシャトルが勝る。
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シャトル vs カローラフィールダー/安全装備対決

ホンダ 新型シャトルトヨタ 新型 カローラフィールダー ハイブリッド G "AEROTOURER(エアロツアラー)"
シャトルはホンダの低価格車に幅広く採用される「あんしんパッケージ」を標準装着、あるいはオプション(6万1,560円)として採用した。
緊急自動ブレーキを作動できる衝突回避の支援機能は、赤外線レーザー方式だから時速30km以下になる。これにサイド&カーテンエアバッグを組み合わせた。
カローラフィールダーは、トヨタセーフティセンスCを幅広いグレードに標準装着した(ノーマルエンジンの1.5Xだけは5万4000円でオプション設定)。赤外線レーザーに単眼カメラを組み合わせて、緊急自動ブレーキは時速80km以下で作動する。
車線逸脱の警報、ヘッドランプのロー/ハイビームの自動切り替えも可能だ。サイド&カーテンエアバッグは、トヨタセーフティセンスCに含まれず全車に標準装着されている。
なお、緊急自動ブレーキの歩行者に対する検知能力は、両タイプとも備えていない。機能が勝るのはカローラフィールダー。緊急自動ブレーキの作動上限が時速80kmと高く、車線逸脱も警報するからだ。

シャトル vs カローラフィールダー/快適装備対決

ホンダ 新型シャトルトヨタ 新型 カローラフィールダー 1.5 G "WxB"
両車とも快適装備で目立つ違いはない。ひととおりの快適装備を標準装着、あるいはオプションで加えられる。
違いが生じるのは荷室の機能だ。
カローラフィールダーは後席の背もたれを前に倒すだけだが、シャトルはさまざまなアレンジを可能にした。シャトルの場合、燃料タンクを前席の下に搭載するから、まずは荷室の容量が大きい。加えて車両の後部に燃料タンクがないため、床面へ落とし込むように後席を格納できる。
2名乗車時の荷室容量は、カローラフィールダーよりもシャトルの方が圧倒的に大きい。さらに後席の座面を持ち上げて、車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。ハイブリッドXと同Zには、柔らかい荷物を置くためのマルチユースバスケットも装着した。
以上のように快適装備のレベルは同等だが、荷室の機能はシャトルの圧勝になる。

シャトル vs カローラフィールダー/燃費性能対決

1.5リッターのノーマルエンジン搭載車のJC08モード燃費は、2WDで見るとシャトルが21.8km/L、カローラフィールダーは23km/Lだ。ハイブリッドは、シャトルのハイブリッドXが32km/L、同Zが29.6km/Lになる。カローラフィールダーは33.8km/Lだ。
燃費数値はノーマルエンジン、ハイブリッドともにカローラフィールダーが勝っている。

シャトル vs カローラフィールダー/価格対決

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シャトルはハイブリッドが3グレード、ノーマルエンジンが1グレードにとどまる。カローラフィールダーは、ノーマルエンジンが1.5/1.8リッターの2種類で、これにハイブリッドが加わる。グレードの選択肢も多い。
1.5リッターのノーマルエンジン搭載車の場合、価格はシャトルGが169万円。カローラフィールダー1.5Gは192万2400円になる。これにシャトルであればあんしんパッケージ、スマートキーなどの装備をオプション装着すると、カーナビを除いて約185万円だ。
対するカローラフィールダー1.5Gは、同等の装備を加えると約204万円になる。つまり19万円ほどシャトルが安い。これに荷室の機能の違いも加わる。
ハイブリッドはどうか。シャトルハイブリッドXの価格は219万円、カローラハイブリッドGは229万8,437円になる。装備はシャトルハイブリッドXが充実しており、カローラハイブリッドGに同等の装備をオプションで加えると約245万円だ。ハイブリッドも15万円ほどシャトルが安い。
以前からカローラアクシオは価格が高めで、今もそれが続いている。なので機能や装備と価格のバランスでは、シャトルが買い得だ。

シャトル vs カローラフィールダー/総合評価「どっちが買い!?」

ホンダ 新型シャトルトヨタ 新型 カローラフィールダー ハイブリッド G "AEROTOURER(エアロツアラー)"
機能を総合的に見ると、シャトルが優れている。空間効率の高いフィットをベースに開発されたので、後席の足元空間が広い。
荷室の容量とアレンジはシャトルの圧勝だ。また設計が新しいために走行安定性が優れ、乗り心地も上質に仕上げた。加えて価格も割安だ。なので機能、割安感の両面でシャトルを推奨したい。
ただしシャトルは、フィットをベースに開発されたから外観のワゴンらしさが乏しい。フォルクスワーゲンゴルフヴァリアントなどに雰囲気が似ているのは、カローラフィールダーになる。
またハイブリッドで加減速を行った時のスムーズさ、燃費数値もカローラフィールダーが少し上まわる。シャトルは総じて高機能で買い得だが、そのためにデザインから内装まで、クルマ造りもミニバンに近い。
客観的に推奨されるのはシャトルだが、「ワゴンらしさ」にこだわるならカローラフィールダーも検討したい。

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