【比較】日産 エルグランド vs トヨタ アルファード&ヴェルファイア どっちが買い!?徹底比較/渡辺陽一郎

【比較】日産 エルグランド vs トヨタ アルファード&ヴェルファイア どっちが買い!?徹底比較/渡辺陽一郎
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日産 エルグランドトヨタ アルファード
かつては高級車といえばセダンだったが、今は大柄で背の高いミニバンが人気を集めている。セダンに比べて車内が格段に広く、ゆったりと快適に移動できることが魅力だ。
このジャンルを確立させたのは、1997年に登場した初代キャラバン&ホーミー・エルグランドであった。迫力のある外観、広くて豪華な室内、V型6気筒エンジンによるパワフルな動力性能などによって売れ行きを伸ばし、ライバルメーカーのトヨタは、グランビアなどのLLサイズミニバンをアルファードに統合させた。
2代目アルファードになると、ネッツ店の取り扱い車種をヴェルファイアに分離させ、2015年1月に現行型へ一新させている。
そこで今回は伝統あるエルグランドと、新型になったヴェルファイア&アルファードを比べたい。

日産 エルグランド vs トヨタ アルファード・ヴェルファイア/エクステリア・インテリア対決

日産 エルグランド(左)トヨタ アルファード(右)トヨタ ヴェルファイア
両車のボディサイズを比較すると、全長と全幅はほぼ同じだ。
ただし全高は異なり、エルグランドが80mmほど低い。エルグランドはスポーティ感覚、アルファード&ヴェルファイアは外観の存在感を重視してデザインされた。
この持ち味の違いはフロントマスクでも明確に表現され、両車ともメッキグリルを使って見栄えを派手に演出しながら、エルグランドは精悍な印象だ。ヴェルファイア&アルファードは豪華さを強調している。
内装は両車とも上質な雰囲気。カーナビの画面は最上部に装着されて視認性が優れ、メーターは自発光式でクッキリと表示される。ATレバーはインパネ中央の下側に装着されて操作性が良い。
日産 エルグランドトヨタ アルファード
両車で異なるのは、各シートの着座姿勢だ。エルグランドは天井を少し低めに抑えたこともあり、着座位置も下がる。運転席は、手足を伸ばし気味に座る。
背の高いヴェルファイア&アルファードは、床と座面の間隔も離れていて、ミニバンの典型的な座り方。着座位置が高いため、座った時に足が手前に引き寄せられて足元の空間も広い。
エルグランドはセダン的なリラックス感覚が特徴だから、コンフォタブルキャプテンシートと呼ばれる7人乗りの2列目シートに、背もたれの中折れ機能を装着した。背もたれの上側が「く」の字型に折り曲がるから、少しリクライニングさせてリラックスした姿勢を取りながら、前方も見やすい。
アルファード&ヴェルファイアのキャプテンシートと同様、オットマンも装着され、長距離を移動する時も快適だ。中折れ機能の付いたコンフォタブルキャプテンシートは、エルグランドを象徴する装備だろう。
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日産 エルグランド vs トヨタ アルファード・ヴェルファイア/動力性能対決

日産 エルグランドトヨタ アルファード
エンジンは両車とも直列4気筒の2.5リッターと、V型6気筒の3.5リッターを設定。アルファード&ヴェルファイアでは、2.5リッターのハイブリッドも選べる。
ノーマルエンジンの動力性能を比べると、2.5リッターはエルグランドの最高出力が170馬力(5600回転)、最大トルクは25.0kg-m(3900回転)。アルファード&ヴェルファイアは、182馬力(6000回転)/24.0kg-m(4100回転)になる。
3.5リッターはエルグランドが280馬力(6400回転)/35.1kg-m(4400回転)、ヴェルファイア&アルファードは280馬力(6200回転)/35.1kg-m(4700回転)だ。動力性能に大差はなく、実用的には2.5リッターで十分。
3.5リッターは幅広い回転域で動力性能が高まり、車両重量が2トンを超えるボディと組み合わせても力不足を感じない。そして3.5リッターエンジンは両車とも少し高回転指向だから、吹き上がりの鋭い加速感も味わえる。
2.5リッターは実用指向、3.5リッターは趣味性も考慮したエンジンともいえるだろう。

日産 エルグランド vs トヨタ アルファード・ヴェルファイア/走行安定性・乗り心地対決

日産 エルグランドトヨタ アルファード
サスペンションは両車種とも4輪独立懸架を採用する。フロント側は両車ともストラット。リア側はエルグランドがマルチリンク、ヴェルファイア&アルファードがダブルウイッシュボーン式だ。
走行安定性と乗り心地のバランスは、両車ともバランス良く仕上げた。エルグランドは大半のグレードがスポーティな18インチタイヤを装着するが、乗り心地に粗さはなく、重厚に感じられる。
2車種ともボディが重く、なおかつ高重心だが、ハンドルを切り込んだ時に唐突に振られる不安感を抑え、後輪の接地性も高い。ミニバンの走行安定性を保つセオリーに沿ってセッティングされている。
この共通点を踏まえた上で違いを述べると、エルグランドは走行安定性を損なわない範囲で、操舵に対する反応を少し機敏に仕上げた。
ヴェルファイア&アルファードでは反応が鈍く感じるが、エルグランドの操舵感は自然な印象だ。天井を低く抑え、18インチタイヤと併せて4輪独立式のサスペンションを入念に煮詰めた効果があらわれている。
囲まれ感のある内装と併せて、運転感覚はフーガのミニバン仕様という感じだ。
結論をいえば、ヴェルファイア&アルファードは、文字どおり車内の広い大柄なミニバンといえるだろう。多人数で乗車したり、3列目のシートを畳んで自転車を積んだりする使い方に適する。
一方、エルグランドは、リラックスして座れる2列目シート、自然な操舵感などと併せてセダン感覚に仕上げた。
エルグランドとヴェルファイア&アルファードは、同じLLサイズのミニバン同士でも性格が異なる。好みや使い方に応じて選び分けたい。

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